みなさんおはこんばんちは!
本日はウォッシュ(洗い)などについてお話しようと思います!
レプリカジーンズやクラフト系ジーンズ(ヴィンテージを意識したジーンズ)において洗い方というのは非常に大事な行事の一つになります。
洗い方ひとつで台無しにしてしまう事も最高なジーンズに仕上げることも可能です。
絶対やってはいけないことが1つだけあります。
それは”蛍光剤の入っている洗剤”で洗う事です。
蛍光剤入りの洗剤で洗ってしまうとせっかくの味のあるインディゴの深い青みが明るくなってしまい、一番の醍醐味を失うことになりますのでお気を付けください!
おススメは「ジーンズ用洗剤」 を使用することです。
色んなメーカーが出していますのでどこででも手に入ります!
ジーンズ用洗剤は汚れだけを落とし、インディゴ染料が非常に落ちにくいのでぜひ使ってみてください。
それではここからが本題!
今回は実際にまず「糊落とし(水通し)」の説明をしていきます。
糊落とし(水通し)とは、
新品のリジッドのデニムは糊でガチガチの状態です。
これは生地を織るときに糸の毛羽立ちを抑えて綺麗に織りやすくするため、糸自体が糊でコーティングされています。
また、生地が織り上がってから全体にもう一度コーティングする場合もあります。
そのまま穿いた場合は生地が硬いのでソリッドなシワが出来るため非常にメリハリのある色落ちが期待できます。
その代わり糊でコーティングされた状態で穿くので色落ちにはかなりの時間がかかります。
また、洗って水分を吸ってできる縮みによるシワ(パッカリング)が出にくい為、裾やバータック、アウトシームの耳のアタリ等はフラットな感じになります。
糊落としをしたデニムは↑の利点は無くなりますが、それ以上のメリットがかなりあります。
初めに生地を縮ませておくのは裾上げ等にも有効です。
簡単に言うと、穿いていくうちに味がでる要素の下準備を整えるといった感じでしょうか。
前置きはこれくらいにしておいて、w
実際に糊を落としていきましょう!
ジーンズを裏返し適当に折り畳み、50度前後のお湯に1時間ほど浸けます。
この時、手でよく沈め、空気をしっかり抜いてあげてください。
また、ジーンズが浮いてこないようにおもしを置いてあげてください。
1時間ほど浸けたら糊を落とす感じでもう一度手で何度かジーンズを押してあげてください。
すると、、、こんなに真っ黒w
余分な染料と糊が落ちてますね!
こんなに色でちゃったら薄くなっちゃうんじゃ。。
と心配なそこのアナタ!
安心してください!
あくまでも余分な染料しか落ちてませんので!
お湯浸けが終わったら今度は洗濯機で裏返しのまま水洗いと脱水を行います。
洗剤を入れず、水だけで洗ってください。
普通に洗ってしまって大丈夫です。
そして干します。
乾燥機は避けて下さい!
縮みすぎる可能性があるのと、生地に変な癖がつきやすいです!
干すときに一つカッコいいジーンズを作る為のお手伝いをしてやります。
アウトシームの耳(赤耳部分)を表と裏から挟んで手でパンパン叩いて開いてあげておいてください!
部分的に耳が片側に寄ってしまうとちょっと勿体ないのでここでやっておくのが重要です!
ここでやっておけば後は勝手に癖がついてずっと開いたままになってくれます。
乾きました!
立ってます!!w
「リーバイスのジーンズは立つ!」
と言われていた様にEWジーンズも立ちます!
それでは色んな部分の変化をチェックしていきましょう!
まずはバックのヨーク周りから。
おお!
出てますね!
パッカリング!
このポコポコした部分をパッカリングって言うんですねぇ~。
この山の部分が擦れて色落ちして味が出てくるんですねぇ~。
裾です!
ウネってます!!
いいですねぇ~!
実はこの部分の縫製だけ別の会社に依頼してます!
なぜならこの独特の強いうねりは
”union special 43200g”
という70年以上前に作られたミシンで縫われているからなんです。
じゃあ裾上げしちゃったらこれなくなっちゃうじゃん。。。
と思ったあなた!
EWジーンズ666は普通のジーンズと違いシルエットをできるだけ崩さないためにもあらかじめ29インチと少し短く作られています!
よっぽどの足長さんじゃない限り丈が足りなくなる事はないでしょう!
また裾上げしても10センチまでは裾口のサイズが変わらない様設計してあります!
素晴らしいですねw
そして、肝心な裾上げ。
どこに行ってどんなミシンで裾上げしてもお金は取られます。
そこで!
今回希望の方がいらっしゃいましたら1500円でこの”union specialの 43200g”で裾上げしてくれる所を紹介いたします!
既に話は通してありますので購入後そちらにEWジーンズを裾上げしたいとお伝えください!
やってくれます!
詳細はまた後日ブログで書きます!
で”union specialの 43200g”って?
世界中探しても”union specialの 43200g”という品番のミシンのみがこのうねりを唯一出せるミシンなんです↓
ではなぜこのミシンじゃないとダメなのか。
簡単にいうと、このモデルが不良品だったのですw
送り歯の力が強すぎたため、内側の生地と外側の生地がずれて縫われていくため、斜めにねじれた仕上がりになるというわけですね!
それが今となってはヴィンテージジーンズの味の要になってるっていうんだからすごいですよねww
ちなみにこのミシン、状態のいいものでは100万円ほどしますw
あとよく勘違いされてる方がいらっしゃるのはユニオンスペシャルのミシンならこのうねりが出ると思ってる方も多く見受けられます。
ユニオンスペシャルのミシンは山ほどあります。
後にJUKIがユニオンスペシャルを買収しました。
その後のユニオンスペシャルのミシンでは全くこのうねりは出ませんのでご注意ください。
何度もいいますが、このうねりが出せるのは数少ない43200Gだけです!
ワンウォッシュ後に実際穿いてみました。
生地が詰まって、独特のザラつきをさらに感じます。
前回話した通り、縮むところは縮んでキツい所はこれから伸びていきます。
では実際に数字でリジッドの状態で穿いた場合と洗い後の変化を見ましょう!
サンプル32インチレングス29インチの場合(サンプルなので実際発売のサイズスペックとは異なります)↓↓
【まずはウエストから】
未使用76センチ
↓
未洗いで1週間穿き込み78センチ
↓
ワンウォッシュ後76センチ
はい、まさにシュリンクトゥーフィットですね!
ウエストは結果伸びます。
今回はもともとそんなにキツくないサイズでしたがそれでも伸びました。
そして洗うと元に戻り、また穿くと伸びる。
そんな感じですが、これを繰り返していくうちにだんだん洗い後でも縮まなくなってきます。
【次はレングス(今回は股下ではなく全長で計測)】
未使用107.5センチ
↓
未洗いで1週間穿き込み107.5センチ
↓
ワンウォッシュ後104センチ
コチラは縮み方向に対して生地が引っ張られることはないのでやはり縮んでますね!
大体3%~4%の縮みです。
これは生地がそもそも3%~4%ほど縮みが出るものを使用してますのでそのままの結果が出ました。
確認出来てよかったです。
この縮み率は洗い前に裾上げしたい方の参考になると思いますので是非覚えておいてください!
【そして意外と気になる裾口】
未使用17.3センチ
↓
未洗いで1週間穿き込み17.3センチ
↓
ワンウォッシュ後17.3センチ
僕としては結構意外な結果でした!
パッカリング(うねり)で結構縮んでる様に見えて実際は縮んでないんですね!!
これは発見でしたw
その他色々な部分を計測したのですが、その他は全く変化なしでした!
結果、簡単にいうと生地は縦方向しにか縮みませんので、やはりウエストとレングスだけ気にすればいいかと思います!
最後に紙パッチと赤タブが出来上がりましたので載せておきます!
いいですねぇ~!!!
めちゃくちゃいい!!
品番は”666”に決定いたしました!
品番666に続いてシリアルナンバーが打たれます(これはサンプルなので00となっています)。
赤タブです!
あ”--------!!!!!
これなんです!!
僕がずっとずっとこの15年間温めてきたネタ!!!!
やっと形になった( ;∀;)
色味も鮮やかな赤ではなく、レーヨンが黒ずんだ感じを再現した赤にしてあります。
あー早くできあがらねーかなー。。。w
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